「転勤族」を選ぶ前に
お正月気分はすっかり抜けたのに、胃もたれとのお別れができないでいる丸山もこです。年末年始特有の雰囲気に飲まれ「年に一度だし〜」と食欲のリミッターを外してしまったら、底なし沼が待っていました。立春までには何とかしたいですね。
さて、就活生の皆さんは筆記試験対策、企業・業種研究は進んでいますか?時間に余裕がある今だからこそ、スケジュールを決めて計画的に行うことをお勧めします。特に筆記試験で落とされてしまうと会ってももらえず、万事休す。悔しさと未練だけが残ります。
今日は企業研究の中でも後に選択を迫られる「転勤」について考えてみましょう。選考が進むと「転勤の有無」を決める時期がやってきます。給与に手当が上乗せされる、様々な土地に住めて人間関係もリセット可能、経験も積めるからと、ポジティブな面だけを見て気軽に決めることは避けた方が良いでしょう。なぜなら、「転勤族」のデメリットは20代には表れず、実感が伴わないからです。身一つで武者修行をすることには賛成です。私自身も東京出身ですが地方の放送局で修行させてもらいました。縁もゆかりもない土地に飛び込み、一から人間関係を築いていく作業は仕事のスキルだけでなく人間的にも成長できるチャンスです。しかし、この修行は24時間、365日を捧げられるうちに限ると思うのです。
まず、結婚したとします。パートナーと一緒に生活するのであれば、どちらかが仕事を辞める必要が出てきます。一人の稼ぎで十分暮らしていけるでしょうか?恐らく、パートナーの給与の2倍以上を稼ぐことができる人はそんなに多くないでしょう。民間企業に勤める会社員やパート従業員の平均給与がこの10年で約50万円下がっていることも考慮する必要があります。
転勤先で共働きを続けるにしても、パートナーが正社員として雇われる可能性は低くなります。転勤族の連れ合いは数年で辞める可能性があるからです。教育のコストも考えると土着の人よりは不利になります。
子どもが生まれると問題は本格化します。共働きするにしても保育園以外に頼れる親族もいません。父親は多くの時間を仕事に割き、母親はワンオペ育児に家事に仕事です。気軽に会える旧知の友も近くにはいません。
そして、子どもがいよいよ小学生になる時、大きな選択を迫られます。「ふるさと」をどこにするか問題です。ワーママだけでなく転勤族にも小一の壁はあるのです。私も転勤族の妻ですし、周囲に全国転勤のみならず、全世界転勤族が多い環境です。上の子が小学校に上がる際に家を買い父親は単身赴任というケースが多い気がします。子どもが成長する過程で、父親を必要とする期間はどのくらいでしょうか?大人になっても折に触れ頼りになる存在だとは思いますが、川遊びやキャンプ、凧揚げ、キャッチボールなど男親が活躍できる機会は多いでしょう。日常生活を細かく指導する母親と異なる視点から子どもを教育できる人材でもあります。そして、親の介護問題も浮上してくるでしょう。
これらのことを大学生のうちに想像するのは難しいとは思いますが、一考の価値はあると思います。就活はどのような生き方をしたいか、ワークライフバランスをどのように捉えるか、今想像しうる範囲で考える良いチャンスです。その軸が決まっていると職種や企業選びもスムーズに運ぶのではないでしょうか。
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