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内定もらうと労働契約スタート?

 労働契約は,当事者の合意(申込に対する承諾)によって成立しますが,それはいつ成立するのでしょうか?

 新卒者の場合は,採用が決まってから働き始めるまで長期の内定期間があることが多く,何らかの事情で内定が取り消されることもあります。この場合,内定によって既に労働契約が成立しているかどうかで,内定取消の法的処理の仕方が異なってきます。そのため,労働契約がいつ成立するかが問題となります。

  新卒者の場合,労働契約はかなり長いプロセス(就活)を経て成立します。就活の後に内々定があり,10月1日頃に内定通知が出され,それからほぼ6か月の内定期間が続きます。

 その間,会社からしばしば集合研修(入社前研修ないし内定訓練)が行われ,4月初旬に入社式を行い就労を開始します。その後,数か月ほどの試用期間を経た後,本採用されることが一般的です。

 通常,使用者の募集は労働契約締結に向けた「誘引」,応募者(学生)の応募又は採用試験の受験が労働契約の「申込」,採用内定通知が労働契約の「承諾」であり,これによって,労働契約が成立すると考えられています。もっとも,内定によって労働契約が成立するといっても,通常の正社員の労働契約と同じではありません。内定当時予測できなかった事由が発生するなどした場合(卒業できなかった場合など)のために,使用者による解約権が留保され,且つ,入社予定日を就労の始期とする始期付の労働契約(解約権留保付・就労始期付労働契約)とされています(大日本印刷最判昭54年7月20日)。

 次回は,内定期間中の注意点について考えてみます。

参考:「使用者のための労働法」東京都発行

Author Profile

戸川 大冊
戸川 大冊
特定行政書士
早稲田大学政治経済学部卒。立教大学大学院法務研究科修了(法務博士)。帝京大学や神田外語大学他首都圏の大学で企業研究・就職活動講義へ出講経験あり。就活塾の講師としても活躍。ブラック企業や就活塾に詳しい行政書士として朝日新聞・読売新聞の取材やNAC5「夕焼けシャトル」 出演などの実績もあり。

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