有給休暇は上司の許可がないと取れない?
一定期間勤続した労働者に対して、心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障するために付与される休暇を「年次有給休暇」といいます。これは「有給」で休むことができる、すなわち取得しても賃金が減額されない休暇のことです。有給休暇については、就活生もぜひ知っておきましょう。
年次有給休暇が付与される要件は次の2つです。
(1)雇い入れの日から6か月経過していること
(2)その期間の全労働日の8割以上出勤したこと
この要件を満たした労働者は、10労働日の年次有給休暇が付与されます。また、最初に年次有給休暇が付与された日から1年を経過した日に、(2)と同様要件(最初の年次有給休暇が付与されてから1年間の全労働日の8割以上出したこと)を満たせば、11労働日の年次有給休暇が付与されます。その後も同様に要件を満たすことにより、付与される日数が増えていきます。
この年次有給休暇は、労働者が請求する時季に与えなければならないと労働基準法で定められています。使用者は、労働者が請求した時季に年次有給休暇を与ることが事業の正常な運営を妨げる場合にのみ、他の時季に年次有給休暇をえることができますが、年次有給休暇を付与しないとすることはできません。
いわゆるブラック企業企業では有給休暇を一切与えない場合が多くあります。注意が必要です。
パートタイム労働者など、所定労働日数が少ない労働者についても年次有給暇は付与されます。ただし、正社員の場合よりも少なく、比例的に付与されます。
出典:厚生労働省HP
Author Profile
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特定行政書士
早稲田大学政治経済学部卒。立教大学大学院法務研究科修了(法務博士)。帝京大学や神田外語大学他首都圏の大学で企業研究・就職活動講義へ出講経験あり。就活塾の講師としても活躍。ブラック企業や就活塾に詳しい行政書士として朝日新聞・読売新聞の取材やNAC5「夕焼けシャトル」 出演などの実績もあり。
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