求人情報の記載内容は信じていいの?
「求人票」の見方
インターネット上の求人情報、学校のキャリアセンターや就職課に掲示される求人票の情報を見て会社説明会に臨む就活生が多いでしょう。しかし、それらに記載されている情報は、企業が保証している「労働条件」そのものではありません。注意深く見てみると、賃金などについても「実績」・「見込み」と記載されているのが普通です。
したがって、会社説明会や面接で担当者から受けた「説明内容」が、上記のような情報源に記載さていたものと異なっていた場合には、説明会などでの「説明内容」の方が優先します。求人票に賃金見込額として記載された初任給などは、入社時までに確定されることが予定された「目標」としての額とされており、実際の額と異なるからといって、就職後に請求することはできません。
インターネットの情報だけに頼るのは危険
インターネット上の情報だけに頼って就活すると、大切な情報をキャッチできない危険性があります。会社説明会などに実際に参加し、担当者の話をしっかりと聞いて、HPなどに掲載された情報とズレはないか確認するようにしましょう。
ただし、応募者は求人票の記載内容を期待して応募している訳ですから、実際の賃金が求人票の見込額を著しく下回ることは許されないとされています(八州測量事件 東京高裁判決昭和58.12.19)。求人票に掲載された条件を「著しく下回る」ようなブラック企業であることが入社後に発覚した場合には、毅然と対応することも必要です。
東京都「就活必携労働法」を参考に作成
Author Profile
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特定行政書士
早稲田大学政治経済学部卒。立教大学大学院法務研究科修了(法務博士)。帝京大学や神田外語大学他首都圏の大学で企業研究・就職活動講義へ出講経験あり。就活塾の講師としても活躍。ブラック企業や就活塾に詳しい行政書士として朝日新聞・読売新聞の取材やNAC5「夕焼けシャトル」 出演などの実績もあり。
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