どう生きるべきか、生きたいのか
就職活動中の学生のみなさんに、移動の電車の中などで読むのに、ぜひおススメしたい本の1つに「学問のすゝめ」(福澤諭吉著)があります。「天は人の上に人を造らず~」の書き出しで有名なこの本。クラシカルで唐突な印象を受けるかもしれませんが、発刊当時、日本人の10人に1人が手に取ったという明治時代の大ベストセラーには、現代にも通じるものの見方や考え方が網羅されています。
現在は一万円札紙幣として親しまれている著者。本の中で、単に「おベンキョしましょφ(。。;)」と、まくし立てているわけではありません。人としてのあるべき姿が、判り易い文章で書かれているというのが、この本のポイントです。
本の中に「衣食住の安定だけに満足することなく、社会の一員としての自覚を持ち、社会の発展に尽くさなければならい」というようなことが書かれている一節があります。コレって、仕事や会社を選ぶ上でもキーになると思いませんか!
もし選ぶことができるのなら、安定した収入はもちろん、やりがいがあって、世間からも認められ、感謝されるような仕事を希望したいもの。
希望を実現するためには、自分にはどのような役回りが果たせるのか(持っているスキル)や、どんなことなら頑張れるのか(希望業種)を自分自身で把握しておくことに加えて「いつ、どのタイミングで、どういう自分になっていたいのか」という明確なプランを立ててみることも重要です。例えば「いつ結婚したい」とか「子どもは何歳で欲しい」といったライフプランや、30歳までに会社でどんな立場に立っていたい、あるいは資格を持っていたい、などの仕事上の目標を立ててみるのです。
その際に大事なことは、しっかりと時限を区切ることです。「いつかは」といった具合に、ぼんやりとしたプランの立て方では、あまり意味がありません。
あくまでも「計画」ですから、実現できなくても良いのです。そもそも、就職活動中に、「実現できる計画を立てろ」という方が無理です。大切なのは、日々を生きる上での“道しるべ”を常に自分の中に持てるかどうかです。「計画」は向かうべき方向を探すのに、役立つはずです。
就職活動の期間は、“自分探し”の大切な時間でもあります。悔しい思いや、やるせない経験も多々あるでしょうが、長い人生の中でも、これだけ多くの企業と真正面から向き合う機会は、そう滅多にはありません。就職活動での一期一会が、その後の自分の生き方を変えることもあるはずです。どうせやるからには、楽しみながら有意義なひと時を過ごしたいですよね。この機会にとことん、自分は「どう生きるべきか」を探究してみましょう!このことは、ワーク・ライフ・バランスとも密接に繋がっています。
余談ですが、私が読んだ学問のすゝめは「現代語訳版」( ̄▽ ̄;)。就活中の頭の体操に、古典に触れてみるのも良いことかとは思いますが、さっと読むにはこちらがおススメです。福澤のウンチクが、他の学生に差をつけることがある?かも( ´艸`)
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- ワークライフバランスについて、就活生に向けて分かりやすく解説しています。
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